ターミネーター2

あれから10年後の1994・ロス―運命を背負ったタイム・トラベラー達に審判の日は、近づいてくる!この映画のストーリーだけは、決して誰にも明かしてはならない。

2029年の対機械戦争の人類軍のリーダー、ジョン・コナーの誕生を阻止する為に機械軍は後にジョンを産む事になるサラ・コナー(リンダ・ハミルトン)の抹殺を図り、殺人マシーン・ターミネーターを1984年のロスに送るがターミネーターはカイルとサラの決死の戦いの前に無残にも破壊され、計画は失敗する。そして1994年。サラは異常な言動や反社会的な行動から精神異常者とみなされ、警察病院に収監されていた。一方、息子のジョン(エドワード・ファーロング)は養父母ヴォイト夫妻の下で暮らしていたが無関心な養父とただ口うるさいだけの養母に不満を抱き、未来の終末戦争にばかりとらわれ母親らしいことをしてくれなかった実母のサラを恨みながら荒れた生活を送っていた。そんなジョンを狙い、再び機械軍は殺人マシーン、ターミネーターを未来から送る。特殊金属により変幻自在の新型ターミネーターT-1000(ロバート・パトリック)。そしてもう一体、1984年のロスに現れたターミネーターと同型のターミネーター(アーノルド・シュワルツェネッガー)もある目的をもって未来からやってくる。

非情、残忍、変幻自在の無敵マシーンT-1000との絶望的な戦いの結末は?


トップ・スターとなったシュワちゃんは今回もターミネーター役ですが前作と違い、人類の味方となっております。鉄の意志(プログラム?)でジョンを守り抜きます。カイルより数段頼りがいがありそうだわ!いやカイルも立派な兵士だった。うぅ、ちょっと思い出した。うわ〜〜ん!スンマセン。「ターミネーター」はこの続編と共にミーのオールタイム・ベストなのでつい感傷的になっちゃうの。気を取り直して。さて頼もしい我らがシュワちゃんですが、実は哀しいかな旧型ターミネーター。新型T-1000の能力は驚異的。T-1000のとんがった耳と無表情で全力疾走する姿に震えました。勝てねえよ!

さて前作のヒロイン、サラですが今作ではきっちり精神病院に隔離されてマス。ついでに異常にマッスル化。もうひとつおまけに老けてます。前作でもアップのシーンでは女子大生はキツくねぇか?と思いましたが今作ではさらにキツいかも。29歳には全然見えねぇ。実際は35歳くらいだったしな。でも母の強さ、人類の破滅を知ってしまった苦悩、それを誰にも息子にさえ理解してもらえない焦燥感、愛する人へ馳せる思いが表情の一つ、一つに表れていて演技自体は良かったデス。リンダ・ハミルトンって目の表情がステキですね。強さの中に秘めた憂いが感じられて。あの瞳に見つめられたらたまらんッ。それにしてもちょっと見ない間にずいぶんマッスル化したものだ。ジョン役のエドワード・ファーロングも小生意気ちっくかつ目に憂いがあってヨカです。但し、バイクをブッ飛ばしてるシーンはアウツ。必ず下あごが突き出てるんだもん。せっかくの美少年ぶりが台無しだわ。

前作のン10倍となった制作費に比例してアクション、CG技術は驚異的な進歩。T-1000のとろけ具合が凄すぎる。T-1000役のロバート・パトリックの無機質なカンジがヨカですなぁ。端正なお顔がまたヨロシイ。ついでに「もっと無表情に!もっと全速力で!しかし一滴たりとも汗を流してはイカン!」と言われたらしい疾走姿にコワーと思いながらもちょっと笑えたり。

機械ゆえ感情のないはずのシュワちゃんターミネーターとジョンの間に芽生える友情やサラのシュワちゃんターミネーターに寄せる複雑な感情なども描き、単なるSFバイオレンス映画に終わらせてないですね。しかし後に機械対人類の戦争の引き金となる発明をした人物の描写などがちょっと説明不足気味で展開的に盛り上がりに欠ける部分も確かにアリかも?でもやっぱりシュワちゃんターミネーター最高!機械だから台詞が棒読みでも違和感ないし!←褒めてないし

有名すぎるラストは何度観ても号泣。判ってはいても毎回ワンワン泣いてしまう名シーンです。アンタ、男だよぉ!父性溢れてるよぉ!

DVDで鑑賞する場合は諸事情により劇場公開時にカットされてしまった未公開シーン16分を加えた特別編を観た方が断然ヨイ。サラが夢の中でカイルと会話するシーンやシュワちゃんターミネーターの処遇について言い争うサラとジョンのシーンはストーリー的にかなり重要だと思う。それと終盤近くのT-1000のワンシーンもさりげない描写ではあるがその後の展開には絶対必要なシーンだと思う。サラの心情やT-1000が何故○○○るのかが理解出来る。何故、カットしてしまったのか非常に疑問。

若干の不満はありますが、やはり傑作娯楽大作であるのは間違いない。SFアクション映画ではなく時空を越えた愛の物語だとこの作品を思ってるKOROはオープニング・テーマを聞くだけで切なくなっちゃいます。
1991年/アメリカ/137分/監督:ジェームズ・キャメロン
TERMINATOR 2: JUDGMENT DAY

「Hasta la vista, Baby!」
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