トッツィー

実力はあるものの、演技への異常な執着からいつも周囲と衝突して、役に恵まれない俳優マイケル・ドーシー(ダスティン・ホフマン)。そんな彼はなんと女装してドロシー・マイケルズと名乗り昼メロのオーディションに臨む。そして見事役を得るのだが…。

当時一番油の乗っていたシドニー・ポラック監督が、その洗練された腕前で男性が女装するという一歩間違えばキワモノ的になりそうなプロットにそこはかとなく男女の葛藤を織り交ぜ、楽しい作品に仕上げています。

ストーリーは苦肉の策で女装したドーシーがTVドラマの婦長役に抜擢。勝手に台詞を変えてやりたい放題のドーシーですが、逆に大人気に。しかし、共演者のジュリー(ジェシカ・ラング)に恋をしてしまうわ、ジュリーの父親がドロシーに惚れてしまうわで大混乱にってカンジです。

ダスティン・ホフマンの女装が自然です。彼は小柄だし、なんといっても裏声がホントに女性の声としか思えないデス。普通の格好でメークしてるシーンも女性に見えてきてしまうほど。彼を女性と信じて言い寄る男性続出でも違和感ナッシング。

ドーシーが恋するジュリー役のジェシカ・ラングは「キングコングの恋人」と言われ演技派と見られていなかったようですが、この作品と「女優フランシス」で見事才能を開花させ、この年のアカデミー賞で助演女優賞を獲得しています。「女優フランシス」の方は耐え難いほど暗いというか痛い映画でしたが。

ドーシーのガールフレンド役のテリー・ガー(彼女も助演女優賞にノミネート)、ルームメイトのビル・マーレイ、ドーシーのエージェント役で出演しているポラック監督など、脇役陣もみなさん好演。同じ女装モノの「ミセス・ダウト」も話題になりましたが、なんといってもこの作品の方がオススメ。

関係ないケド、この作品の公開が発表された当初、日本の映画誌では「トッツィー」ではなく「トートシィー」と表記されてマシタ。XANADU(ザナドゥ)をキサナドゥと読んでたのと一緒?(古っ)
TOOTSIE

「トッツィーってカワイコちゃんという意味だとか」
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