この男、制御不能。新種のシークレット・エージェント、誕生!
ザンダー・ケイジ(ヴィン・ディーゼル)は、エクストリーム・スポーツのカリスマ的存在。自分のプレイをビデオに収め、ネットで販売し若者に絶大な人気を誇っていた。そんな彼に国家安全保障局(NSA)のエージェント、ギボンズ(サミュエル・L・ジャクソン)が目をつけ、強引にシークレット・エージェントに任命する。ザンダーは、既に3人ものエージェントが正体を見破られ、抹殺されたテロ・グループ「アナーキー99」への潜入捜査のためにチェコのプラハへ向かうが…
ド派手でしたが、だからといってそれが面白さにつながっていなかったような。というか冒頭のラムシュタインのPVもどきのライブが一番好きなシーンだったり。リヒャルトの火炎放射シーンに興奮。橋からのダイブもバイクでの超絶スタントシーンも雪山でのスノボシーンも派手だし、音もバカでかいですが、スゲェとは思いますがあまり心躍らず。ヴィン・ディーゼルの頭より太い首周りがどうにも好みじゃないせいでしょうか。筋肉モリモリはキライじゃないんだけど、彼の肉体には興奮しないのよねぇ。スキンヘッドもキライなワケじゃないケド、彼のつぶらな瞳とスキンヘッドのギャップに違和感。それにアウトドア・スポーツ大好き!煙草は健康に悪いから吸いませ〜ん!人殺しなんて悪いコトだよ!みたいなザンダーにどこがワルなんだッと軽くツッコンでみました。
サミュエル・L・ジャクソンが出てるのは嬉しいケド、顔の大やけどの痕には意味あるのですか?意味のない特殊メイクですなぁ。それに彼があんな役しなくてもというカンジ。いっそ悪役で頑張ってクレ。ダニー・トレホもほぼストーリーに絡まない役でほんの2分ほど登場。ヒドイッ。彼にザンダーを付け狙う謎の殺し屋役とかさせて欲しかったワ。
というか渋々エージェントになったザンダーが後半、突然自分のためではなく正義のために闘う!みたいなカンジになったのは何故?彼がいきなり正義に目覚めた時はマジでどうしちゃったのかと思いマシタ。ワルなエージェント誕生!と謳ってるんだから、最後までダーティなアウトロースパイってカンジを貫き通して欲しかったなぁ。まぁ刑務所に放り込むぞと脅されただけでエージェントになっちゃうという時点で意気地なしのような気もしましたケド。
そして悪役が小粒。あまりにも小粒。陰謀のスケールも小さい。秘密兵器がチャチ。魅力的な部下もいないわよ。オッドジョブとかイルマ・ブントとかスタンパーとか!ニック・ナックでも可。←「007」かよ。アーシア・アルジェントはなかなかセクシーでしたが、あまりにもフツーの役回り。もうバレバレ。まぁストーリーなんて、あってないようなものでしょうからアクションシーンに期待しようと思ったケド、緊張感ナシ。あらまぁ。
別に007シリーズを意識しまくっててもイイのです。デモ武器にしろ、秘密道具にしろ工夫ナシ。体格的にはジェームズ・ボンドを上回ってるザンダーですが、魅力には欠ける。残念ッ。
2002年/アメリカ・チェコ/123分/監督:ロブ・コーエン
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