証券会社で働くしがないOLが、事故で休職中の女性重役に成りすまして仕事に恋にと燃えるサクセス・ストーリー。
ニューヨークの大手証券会社に勤めるテス・マクギル(メラニー・グリフィス)は一流のキャリアウーマンを目指して夜間学校に通い、経済紙に目を通すなど日々たゆまぬ努力を重ねている。しかし学歴不足が原因で証券マン養成コースからは毎度のように外され、おまけに気の強さが災いしてボストンから転勤してきた重役キャサリン・パーカー(シガニー・ウィーバー)の秘書に配置換えされてしまう。新しいボスのキャサリンは洗練されたファッションに身を包み、自信に満ちていた。キャサリンが自分と同じ年齢だと知り、ショックが隠しきれないテス。頭も切れて向上心の強い彼女だったが現実は厳しく、秘書の彼女の話など聞いてくれる者などない。ある日キャサリンが自分が考えた企業合併に関するアイディアを我がものにしようとしているのを知ったテスは、思い切った行動に出ることに…
元気になれる。仕事、恋愛、結婚と人生の岐路に立つ女性の姿が等身大で描かれていて、とても共感出来ます。ミーがこの作品を観たのはまだひよっこ時代でしたけどね←人生の岐路に立ってたひよっこ?
とにかくメラニー・グリフィスがイイ。可愛くてセクシーなテス役にぴったり。ケバい秘書スタイルからお上品なエグゼクティブ・ファッションに身を固めると、あら不思議。しっかり知的な出来る女性に見えてきちゃいますよ。舌足らずな彼女の話し方も妙にツボにはまる。嫌味な女性重役シガニー・ウィーバーがこれまた素晴らしい。表面上は洗練されて理解のある上司を装っているが、実はとんでもなくイヤな女性なワケだ。そりゃそうだ。30歳そこそこで重役になる女だ。腹に一物も二物も抱えてるような女に決まっている。根性がクソ悪いに違いない。こんな女性重役、いそうだなぁと思わせる大げさな表情と言動。リプリーがハイソなファッションでお上品に振舞ってる姿にワラタ。テスの親友役のジョーン・キューザックが相変わらずチャーミング。化粧が現代の感覚からいくと有り得ないくらいに濃いですケド。1980年代のOLはあんなにケバかったのか。完全に脇役に徹してるハリソン・フォードもテスの引き立て役に徹しててヨカですなぁ。カッコ良すぎず、微妙にへなちょこなトコとか。
チョイ役で売れない頃のケヴィン・スペイシーが出ていた。今では考えられないくらいに大根だった。そしてエロ。
ラストは実際にあり得ないかもしれないけれど、とっても爽快だし、何度観ても泣いちゃいます。自由の女神像を信じて頑張ってきたテスの努力が報われた瞬間に素直に感動。ヘコんだ時に観ると「おっしゃ!頑張るぞ」と異常にテンションが高くなれる作品。アカデミー主題歌賞受賞のカーリー・サイモンの歌もイイ。
1988年/アメリカ/113分/監督:マイク・ニコルズ
WORKING GIRL