ユージュアル・サスペクツ

銃器強奪事件の面通しで集められた5人の前科者が計画した犯罪の顛末を、卓越した構成で描いたクライム・ミステリー。

深夜のカリフォルニア。サン・ペドロ埠頭でアルゼンチン・マフィアの所有する船が炎上。それはコカインを奪おうとした犯罪者一味とマフィアの争いが原因と見られた。27人が死亡し、9100万ドルもの大金が消えた。生き残ったのは2人。だが1人は重傷を負った上になにかに怯え尋問もままならない。関税特別捜査官のクイヤン(チャズ・パルミンテリ)はただ1人無傷で生き残ったヴァーバル・キント(ケヴィン・スペイシー)を尋問するが、ヴァーバル・キントは彼の想像を越えた物語を語りだす。

全ては6週間前、銃器強奪事件の容疑者として集められた5人の男たち。元汚職警官ディーン・キートン(ガブリエル・バーン)、マクナマス(スティーヴン・ボールドウィン)とフェンスター(ベニシオ・デル・トロ)の強盗コンビ。ハードウェアと爆破のプロのトッド・ホックニー(ケヴィン・ポラック)。そして半身が不自由な詐欺師のヴァーバル。彼らは釈放後、協力して宝石強奪を決行。ブツをさばくためにロスの故買屋と接触した5人は、そこで新たなヤマを依頼される。しかし宝石と聞かされていたブツは実は麻薬で、トラブルから相手を射殺してしまう。パニックに陥った彼らの前に、伝説のギャング“カイザー・ソゼ”の右腕と名乗る弁護士が現れ…


カイザー・ソゼ!カイザー・ソゼ!以上、感想終わり。だってこの作品って語るのが難しいんだもん!観てよ、観れば判るから。としか言えないのよ!デモ、ミーも女だ。果敢にこの作品について語るわよ!…カイザー・ソゼ!!あら、他に言葉が浮かばないわ。まいっちんぐ。

とにかく105分間、目をそらしちゃいけませぇ〜んッ。映画館で観るよりもお家でDVD鑑賞の方が適している作品と思うのですが、とにかく観ている間はトイレとか行っちゃダメ!お菓子とか食べながらダラダラ観てちゃ、ワケが判んなくなるので集中してご鑑賞クダサイ。いや、そんなコト言わなくても観始めたら多分、そうなっちゃうと思いますが。キャストがまずイイ。ケヴィン・スペイシーにガブリエル・バーンにベニシオちゃんまで出てるんですよ、アナタ!怪しい面子が揃い過ぎですわ。うっとりしちゃうわ。そしてヴァーバル・キントが語る信じられないような出来事。伝説のギャング、カイザー・ソゼの正体とは?久々に興奮した作品です。

怪しい人物をご丁寧に怪しく描き、そこかしこに伏線が仕掛けられた作りに映画好きでこういうクライム・サスペンスものを見慣れている人の方が逆にコロッと騙されちゃうかも。ミーも「おほほほほ〜ッ!このKOROの目を欺こうなんて100年早いザマス!」なんてカンジで途中までは余裕だったんですよ。そしたらまぁアナタ、あっさりちゃっかり騙されちゃったワ。ミーの従姉(小学生のKOROに「チャタレイ夫人の恋人」を読ませた素晴らしい従姉)はかなりのミステリマニアでして、大抵のミステリはあっさりトリックを解き明かすツワモノなワケですが、彼女もてっきっりうっかり騙されてマシタ。普段は割りと面白いとかこの作品はスゴイとかいう感情を表に出さない従姉が鑑賞後、「…これ面白い。もう一回観る」と言いましたワ。あらら。

この映画は1人で観ると欲求不満になるので、なるべく2人以上で鑑賞するコトをオススメします。観終わった後、とっても語りたくなっちゃうので。「スティング」のような爽快な騙され方ではないけど、ラストで「やられた…」と呟くこと必至な作品デス。
1995年/アメリカ/105分/監督:ブライアン・シンガー
THE USUAL SUSPECTS

「K・スペイシーとV・キルマーは高校でクラスメートだったらしい」
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