謎に包まれたチョコレート工場の見学者に選ばれた5人の子供たち。世界中の子供たちを魅了するチョコレートの秘密とは？

ウィリー・ワンカ（ジーン・ワイルダー）のチョコレートは、とても美味しくて世界中の子供に大人気。しかしライバル会社のワルターがチョコレートの秘密を盗もうと躍起になったため、ワンカは遂に工場を閉じてしまう。しかし3年後には美味しいお菓子作りを再開。だが何故か工場の門は閉ざされたままで人の出入りは全くない。ワンカの工場は謎に包まれていた。そんなある日、ワンカのチョコレートに5枚だけ入っているというゴールデンチケットを見つけた人に秘密の工場にご招待という告知が。あっという間に世界中のワンカチョコレートは品切れ状態。運良く選ばれたのは食いしん坊のオーガスタス、お金持ちの両親に甘やかされわがままいっぱいのベルーカ、ガム大好きのバイオレット、TVマニアのマイク。そして貧しいけれど心優しく、家族思いのチャーリー（ピーター・オーストラム）。家族1人の同伴を許された子供たちはパパやママと一緒に工場へ向かう。チャーリーは大好きなジョーおじいさんと。夢の世界への旅のはじまり、はじまり…

1971年作なので技術的な理由で原作の色んなシーンがカットされたり変更されたりしてマス。クルミを割るリスが金の卵を産むガチョウにとか。まぁ原作は遥か昔、ご幼少の頃に読んだのでウロ覚えですけど。ウンパルンパもホントに小さな人が演じてます。これがリメイク版のウンパルンパより見た目はそんなに強烈じゃないんだけど、単調なリズムのウンパルンパ・ソングに乗って無表情で奇妙な振り付けのウンパルンパ・ダンスを踊るシーンを観ちゃうとかなり脳髄にきます。ミーは鑑賞後、出勤途中の電車の中で無意識に口ずさんでマシタよ。「ウンパルンパ、ドゥパディドゥ♪」とか。かなりヤバい。

この作品はアメリカではカルトのようですが、日本ではリメイクの「チャーリーとチョコレート工場」がヒットしたおかげでDVD化。ミーはジーン・ワイルダーが大好きなので彼がウィリー・ワンカ役と知った時点で即買い。あのくるりんまつ毛に弱いのよ。すぐ乱れるくるくる巻き毛にも弱いのよ。彼が演じるワンカは子供の大好きなお菓子をいっぱい作ってるのに実は子供が大嫌いなんじゃないのか？と思わせるとこがヨイ。優しそうでいて、実は毒気があり決して本心は見せない謎の人物ワンカにぴったり。妙に淋しげなトコロもホロリ。ラストのワンカの部屋の様子になんだか涙が出てきちゃいマシタよ。ストーリー自体も悪趣味で意地悪かつシュールなファンタジー具合がヨロシイです。子供たちのその後など一切描かれてないし。投げっぱなしジャーマン状態。いいけど。

ただ中途半端にミュージカルなのはいただけん。ウンパルンパの歌以外は妙にノリが悪い。冒頭の「キャンディマン」など、なんじゃこりゃソング。チャーリーのママが歌う曲も字幕が悪いだけなのか判然としませんが、変に説明口調な曲なのよねぇ。

意外とラストは教訓的かも。ただジーン･ワイルダーの表情がサイコーにチャーミングなのでKORO的には可。
1971年/アメリカ/100分/監督:メル・スチュアート
WILLY WONKA&THE CHOCOLATE FACTORY
2008.01.25記