もう一度、逢いたかった。人は甦る。儚く切ない想いのもとに…
九州の阿蘇地方。死者が当時のままの姿で蘇り(黄泉がえり)、家族や恋人などの前に出現するという奇妙な現象が多発する。まるで何事もなかったかのように黄泉がえってきた、愛する夫、恋人、兄弟、いじめを苦に自殺した高校生。そして突然蘇ってきた彼らに喜ぶ家族、戸惑う周囲の人々。彼らはどうやって、そして何故戻ってきたのか?
厚生労働省に勤務する川田平太(草なぎ剛)は、自分の故郷で起こったこの不思議な現象の調査のために現地に赴く。そこで平太は事故で亡くなった親友・俊介の恋人だった葵(竹内結子)と再会。彼女もまた俊介が自分のもとに黄泉がえってくるのでは…と想い続けていた。昔から葵に密かに想いを寄せる平太は、自分の気持ちと葛藤しながらも彼女のために俊介を蘇らせようと決心し、人を黄泉がえらせる法則を見つけるが…
草なぎ剛のなぎの字が難しいからイヤだ。漢字変換出来ないからイヤだ。とか画像化してヨイですか?画像化するためだけにIMEツールで手書き入力して“なぎ”の漢字を探しましたヨ。まぁそんなコトはどうでもいいですが。
この作品は柴咲コウが好きで好きで堪らない友達に付き合って観ました。どうしても観たいッ!と懇願された。KOROは微笑天使ですので快諾。仲良く我が家で鑑賞しましたヨ。しかし、最近の邦画って滅多に観ないのよねぇ。しかも以前もこの友達に懇願されて付き合った織田裕二主演の「T.R.Y.」もKORO的にはアイタタな作品でしたからねぇ。とりあえず期待せずに鑑賞。…2時間後、友達はあろうことかミーのベッドに寝転がりマシタ。退屈すぎて眠たくなったのか?それにしても人ん家のベッドを断りもなく使用するとはどういう料簡やねんと、ぷち憤慨。「具合でも悪い?」と話しかけたら、「話しかけんで!今、余韻に浸ってるんだからッ」ですと。目が充血してるし。あらまぁ。ちなみにミーは全く余韻など残りませんデシタ。泣きもしなかった。
死者復活→家族感動→お役人登場→え?私、死んでたんですか?記憶にございませんが?→RUI登場→終わり。そんなカンジ。というかRUI(柴咲コウ)の歌が長いわよ。草なぎクンの演技は静かな演技の時はイイけど、熱いシーンになると浮く。そして走り方が妙に内股。そしてヒロイン葵役の竹内結子。服装がダサッ。特にクライマックスの時のロングスカートはなんですか。「TRICK」の山田奈緒子のように狙ってダサいのなら許せるが、この作品でわざとダサさを狙ってると思えないし、単に予算がなかったのか?それにしても全くカワイクない衣装の連続。それにあんなに俊介に拘っていたのに、コロッと態度を変えるトコもヤダ。
死んだはずの人間がいきなり黄泉がえってきたのに、迎える家族のリアクションが穏やか過ぎるのも謎。しばらく留守にしていた家族が帰ってきたような態度。「あら、お帰り」みたいな。フツーもっと驚くだろ。これは悪夢か?もしかして自分がおかしくなっちゃったのか?とか。もっと動揺しろよ。なので最愛の夫が黄泉がえっても、愛する妻が黄泉がえっても、小さい時に死んでしまったお兄ちゃんが黄泉がえっても涙腺が緩まず。もしかしてミーが荒んでいるだけ?友達は感極まってたようですから。
軸となる平太と葵のエピソードはあまり感情移入出来ませんでしたが、極楽とんぼの山本扮するラーメン屋の店員のお兄ちゃんとのエピソードは良かった。キャッチボールしてるシーンなどは荒みきったミーでも少々、涙腺が緩みマシタ。石田ゆり子と哀川翔の話もなかなか。群像劇って好きなんだけど、この作品はあまり群像劇ってカンジがない。なので個々のエピソードも同じことの繰り返しってカンジで退屈。時々、ハッとするような美しい映像などがあって、全くダメとは言いませんが、世間の評判ほど感動せず。
2002年/日本/126分/監督:塩田明彦
黄泉がえり