ヤング・フランケンシュタイン

斬新!奇抜!風変り!愉快な愉快な恐怖映画!アメリカ本国では「タワーリング・インフェルノ」に迫る興行記録で話題も人気もエスカレート

ボルチモアの医大で講師を務める脳外科医、フレデリック・フロンコンスティン博士(ジーン・ワイルダー)は怪物を創造したことで有名なフランケンシュタイン博士の孫。だが、彼は祖父のことを否定しており、フランケンシュタインと呼ばれることを極度に嫌っていた。ある日、フランケンシュタイン家の使者ファルクスタインがそんな彼のもとへやって来て、曽祖父の遺言により家督を継がなければならないことを告げる。はじめは先祖代々の城があるトランシルヴァニア行きを躊躇ったフレデリックだったが、ファルクスタインに説得されて渋々トランシルヴァニアへ。だが城の地下で祖父が怪物を造った実験室と実験ノートを発見してしまい…


メル・ブルックスとジーン・ワイルダーによるフランケンシュタイン映画のパロディ作品。因みにオリジナルの雰囲気に近づけるためか白黒映画デス。ミーは往年のフランケンシュタイン映画は未鑑賞ですので、どこらへんがパロディなのかさっぱりですが、とてもフランケンシュタイン映画に愛情を持っているのが感じられる正統派パロディです。フランケンシュタイン映画がとても好きで丁寧に見直してるんだろうなと思える作り。多分、オリジナル作品では悲哀を誘われる数々のシーンをことごとく笑いに変えてるんじゃないの?と思いマシタ。オリジナルを知ってたらもっと楽しめそうですが、観てなくても充分楽しめマシタ。

まずジーン・ワイルダー演じるフレデリックの講義シーンから笑える。朝昼晩とビューラー使用か?と思われるほどのくるりんまつ毛な瞳に見え隠れする狂気がヨロシイ。というかその天然くるりんまつ毛クダサイ。そしてトランシルヴァニア駅に着いたトコで大笑い。城の家僕アイゴール登場。マーティ・フェルドマンが演じてますよ、アナタ!あのギョロ目に釘付けですよ。彼の表情だけで笑える。城に着いたら、家政婦のフラウ・ブルッハー婦人(クロリス・リーチマン)がお出迎え。ヒヒ〜ン。「こんばんはブルッハーさん」、ヒヒ〜ン。「それではブルッハーさん」、ヒヒ〜ン。アイゴールが「ブルッハー!」、ヒヒ〜ン。意味不明ですか?観て下さいとしか言えマセン。どこにいても「ブルッハー」と言えばヒヒ〜ンなのです。小間使いでフレデリックの実験の助手を務めるインガ(テリー・ガー)も決して美人じゃないケド、とてもチャーミングでヨロシイ。露出度高いし。

で、怪物創造。フランケンシュタインと名乗るのを激しく拒否するほど、おじいさんを否定していたのに実験ノートを見たら作りたくてたまらない症候群のフレデリック。さくっと墓地で遺体を盗みマス。あとは優秀な頭脳だ!さぁ行け、アイゴール!私のために脳みそパクって来い!でもアイゴール、指定された脳とは違うものを持ってきたり。絶対使用禁止のアブノーマルな脳だったり。そうとは知らずに実験最終段階。カモ〜ンッ!優秀で徳の高い頭脳を備えた怪物を作るのだッ!スイッチオ〜〜ンッ!…出来たのはもちろん、危険度満載の怪物くん。あらら。

フレデリックはエキセントリックかつマッドだよ!アブノーマルな怪物くん誕生だよ!歌アリ、踊りアリだよ!デモ音楽は哀愁に満ちてるんだ!インガは露出度高くてサービス精神豊富だよ!アイゴールの「だんな様、危険です!お先にどうぞ」精神が大好きだよ!動きもしゃべりも変な警察署長も出てきちゃうよ!フレデリックの恋人エリザベス(マデリーン・カーン)は変なおばちゃんだよ!「きゃぁ!そんなッ。もうすぐ○○するの!でも経験はないわッ!…あぁ、すごいわッ!」。ブルッハーさん!ヒヒ〜ンッ。あ、ジーン・ハックマンも出演してマシタ。エンド・クレジットではじめて気づいたけど。あの人だったのか。

フランケンシュタイン映画に愛情と敬意を示しつつ、下ネタ混じりのパロディとおバカなアメリカン・ジョーク満載のヤング・フランケンシュタイン。絶賛オススメ作品デス。
1974年/アメリカ/107分/監督:メル・ブルックス
YOUNG FRANKENSTEIN
2008.01.05記

「ついに見つけた〜この世の天国〜♪」
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