アウトサイダー

アメリカ、オクラホマ州の町タルサは貧しい「グリース」達の住むイーストサイドと裕福な「ソッシュ」の住むウェストサイドに二分されていた。

ある日、グリースのリーダー格であるダラス(マット・ディロン)が映画館でソッシュの女の子達をからかったのをきっかけに2つのグループの関係は悪化。そして家出をしていたグリースのジョニー(ラルフ・マッチオ)が仲間のポニーボーイ(C・トーマス・ハウエル)と共にソッシュ達に襲われ、思わずソッシュのリーダー、ボブ(レイフ・ギャレット)を刺してしまう。途方にくれた2人は警察やソッシュ達から逃れ、仲間の協力も得ながら逃亡生活を続けるが…。

後にブラットパックと呼ばれ、一時代を築いた若手俳優達が総出演するコッポラ青春映画。


なんだか「ウエスト・サイド物語」や「理由なき反抗」っぽいような気もしないでもない。デモ、しっかりと登場人物1人1人が丁寧に描かれていてお気楽に楽しむ軽い青春モノとは違う佳作です。あんまり青春モノはお得意のジャンルではないので、あまりエラそうなコトは書けませんケド。こそばゆいのよ、青春って言葉自体が。ミーって子供の頃から若年寄りだし。幼年時はおっさんフェロモン真っ盛りのチャールズ・ブロンソンとかバート・レイノルズに異常興奮する変なおこちゃまでしたから。

ジョニーとポニーボーイはあばら家で逃亡生活を送るんですが、変装(?)の為に髪の毛を金髪にしたりして意外と楽しげに過ごしたり。デモ朝焼けを見て、思わず詩を口ずさむシーンに感極まって泣いた。いや〜、ご老体KOROにも青春のほろ苦さが判る心が残っていたんですねぇ。この作品を初めて観たのは、まだまだ正真正銘の青春時代だったと思うけど。生まれついての寄る年波ですから。もちろんラストは甘酸っぱいというか、ほろ苦すぎるというか、やはり悲しい。また泣いた。

この作品にはマット・ディロンをはじめとしてロブ・ロウやラルフ・マッチオ、パトリック・スウェイジ、C・トーマス・ハウエル、エミリオ・エステヴェス、ダイアン・レイン、そしてトムちんまで出演しておりマス。彼らの出世作ともいえる。YAスターとかブラットパックとか懐かしいねぇ。レイフ・ギャレットがこれまた懐かしすぎますよ。「ニューヨーク・シティナイト」ですよ。若い人には全く判らないネタですね。スルーしてクダサイ。

しかし、当時ブラットパックと呼ばれたスターで未だに活躍してる人はごく僅かですなぁ。トムちんとマット・ディロン、ダイアン・レインくらい?あ、そういえばソフィア・コッポラも出てるんだっけ?当時10歳くらいのはずだけど憶えてないなぁ。多分、影が薄いわ、可愛くないわで記憶から抹消されてるのだ。そうだ、そうだ。ついでにトムちんも大して印象に残らず。あんまり出番なかったし。ミーにとっての青春スターはマット・ディロンですから。そしてダサいTシャツ着てたエミリオ・エステヴェスですから。

相変わらずなコトだが、話が逸れた。青春映画でオススメは?と聞かれたら、この作品を推します。実は青春映画のマイ・ベストは「ランブルフィッシュ」と「ストリート・オブ・ファイアー」だったりするが、クセがあるので誰にでもはオススメ出来ない。素直に感動したいなら、この作品。心が荒んでいるKOROでも鼻水垂らして泣いた。あらまぁ。

テーマソングのスティービー・ワンダーの名曲「ステイ・ゴールド」が心に滲みる。
1983年/アメリカ/92分/監督:フランシス・フォード・コッポラ
THE OUTSIDERS

「黄金のままではいられない」
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