風と共に去りぬ

マーガレット・ミッチェルによる同名の世界的ベストセラー小説を映画化。南北戦争前後のアトランタを舞台に情熱の女、スカーレット・オハラの波乱万丈な半生と南北戦争と共に崩壊したアメリカ南部の貴族的社会を描いたハリウッド史上に燦然と輝く超大作。

1861年。アメリカでは南部と北部の対立が深まり、内戦が避けられない状態となっていた。そんな最中、ジョージア州タラの大地主ウィルクスの屋敷では豪華な大園遊会が開かれ、同じくタラの大地主であるジェラルド・オハラ(トーマス・ミッチェル)の長女のスカーレット(ヴィヴィアン・リー)もその園遊会に招かれていた。フランス貴族の家柄の母を持つスカーレットはその輝くばかりの美貌で社交界の男たちを虜にしていた。しかし想いを寄せていたウィルクス家の御曹司アシュレー(レスリー・ハワード)が彼の従姉妹であるメラニー(オリビア・デ・ハビランド)と婚約するとパーティの席上で聞かされ、スカーレットは愕然とする。アシュレーが愛しているのは自分だと信じて疑わないスカーレットは彼に想いを告げるが情熱的なスカーレットに惹かれながらも心優しく穏やかで健気なメラニーへの愛を貫くアシュレー。

信じられへん!この私があの地味で目立たないメラニーに負けるですって?今まで周囲の男達に散々ちやほやされてきたスカーレットが初めて味わった敗北感。癇癪を起こし、暴れるスカーレット。そんな彼女の様子を見ていた男がいた。名家の出身にも関わらず、うわべだけの愛国心を装うことなく振る舞い、周囲の反感を買うレット・バトラー(クラーク・ゲーブル)。

失恋の腹いせからメラニーの兄であるチャールズ(ランド・ブルックス)の求婚を受け入れるスカーレット。しかし結婚と同時に出征した夫は戦うことなく戦地で病死。スカーレットは若くして未亡人となってしまう。母の勧めでアトランタへと向かった彼女はメラニーとの新生活をスタートさせる。ある日メラニーと出かけた南軍への募金パーティでレットと再会するスカーレット。やがてそんな中、北軍の激しい攻撃がアトランタをも襲う。陥落が間近に迫るが出産を控えていたメラニーの看護に当たっていたスカーレットは脱出の機会を失う。進撃する北軍の砲声の中で産後まもないメラニーとその赤ん坊を抱えて途方にくれるスカーレット。故郷のタラへ帰りたい!仕方なく虫の好かないレットを頼るスカーレット。レットの助けでどうにかタラへと辿りついたスカーレットだったが、そこはかつての姿はなく畑は荒れ果て、金どころか食べ物さえなかった。愛する母は病死、父はそのショックで心を病んでしまっていた。しかし一夜にしてオハラ家の当主となったスカーレットの苦難はまだはじまったばかりだった・・・


長い、豪華、壮大。以上。とかダメ?だって正直、長いよ。223分もありますよ。およそ4時間の大長編ですよ。初めてインターミッション(幕間休憩)が入った作品らしいですよ。おかげであらすじ書くだけで疲れた。正直、もっとコンパクトなあらすじにしたかったが、スンバらしく長く壮大なストーリーを簡潔に書く技量がなくてダラダラと書いてしもうた。1100字以上も費やしてしもうた。あらすじだけで原稿用紙3枚分はともかく。

1939年公開当時で制作費が390万ドルらしい。今の貨幣価値に換算するとどのくらいの額になるのか見当もつかんが、きっとスゲェ金額だ。莫大な金額だ。小市民KOROには想像も出来ないような大金だ。2億ドルかけたといわれる1997年作の「タイタニック」にも引けを取らないんじゃねぇのか?デモ、4千万ドル以上かかったらしい1963年作の「クレオパトラ」には負けるかも。なんてったってエキストラが20万人以上ですから。目が眩まんばかりの金銀パール(?)の豪華絢爛な衣装と壮大なセットがてんこ盛りですから。KOROのエゲつない金勘定はおいといて。

未だかつて誰もリメイクすることは出来ないと言われるアメリカ映画界屈指の豪華絢爛かつ感動大作であるのは間違いないと思いマス。ハリウッド映画界広しといえど、ヴィヴィアン・リーに匹敵する美貌と演技力、そして気品を兼ね備えた女優は今の映画界には見当たらない。彼女ほどスカーレットが似合う女優はいない。そしてレット・バトラーも。あんな伊達男はなかなかいないよ。ミーはご幼少時に原作を読んでおりました。ついでに津雲むつみ作のコミック版も読みマシタ。そして映画を観て驚いた。その時間の長さに。いや、長さではなく。その見事なまでにイメージぴったりのキャラクターに。呆れるばかりに豪華なセット。再現されたタラの荒涼たる雰囲気。スゲェもん観ちまったぜ。特にスカーレットを演じるヴィヴィアン・リーの演技に心を打たれた。そうだよ、あの眼差しだよ!スカーレットの燃えるような眼差しがスクリーンで再現された!ま、ミーは1930年代生まれではないので残念ながら劇場では鑑賞してませんけど。・・・ホントですよ?古い映画はけっこう観てるケド、大抵は生まれる以前のものよ?ビデオもしくはDVDで鑑賞してるの。小森のおばちゃまと同年齢くらいじゃないかですって?失礼ね!おばちゃまね、ご老体だけどそこまで年食ってないわよ!まだまだナウでヤングなんだから!←誰だ

あぁ、いかん。格調高い名作の感想を書いているというのに定番のようにおバカ路線になってしまった。軌道修正。南北戦争に揺れるアメリカ・ジョージア州タラの壮大な風景の中、大地主の当主として女ながらも気丈にそして雄々しく生きるスカーレット・オハラの波乱に満ちた人生から目が離せない。美しいが気性が激しく正にじゃじゃ馬のスカーレットが繰り広げる愛。時代の波に翻弄される数奇な一生。彼女が最後に気付いた真実。何もかもを失いながらも決して諦めないスカーレット。彼女が最後に呟く有名な台詞は今でもKOROに勇気を与えてくれる。初めて原作を読んだ時から。そしてこの作品を初めて観た時も。彼女のように美しく、強く、誉れ高く生きていくのは難しいけれど、私もスカーレットのように本当に大切なもの、愛する人を見つけるために何度転んでも、失敗しても挫けずに立ち上がって前を向いて歩いて行こうと思う。

・・・珍しく、キレイにまとめてみました。非常に長尺ではあるし、古い作品ではありますが未だに輝きを失わない正に不朽の名作。一度は観ておきたい作品です。
1939年/アメリカ/223分/監督:ヴィクター・フレミング
GONE WITH THE WIND

「伊達男の代表のようなC・ゲーブル。実はかなり口臭がきつくて共演者に嫌がられていたとか」
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