未知との遭遇

We are not alone 宇宙にいるのはわれわれだけではない。

UFOを目撃した1人の電気技師を主人公に、人類と異星生命体との接触を真正面から捉えたSF。

砂漠に突然現れた第二次世界大戦時のものと思われる戦闘機。それはまだ新しく、20数年前の消失当時そのままの姿だった。ラコーム(フランソワ・トリュフォー)率いる調査団一行は戦闘機が現れた時の様子を目撃した老人の言葉を聞くが、老人はただ真夜中に昼がきたと語る。溢れんばかりの光が現れたと。同じ頃、インディアナポリスの交信コントロール・センターのスクリーンには未確認飛行物体の姿が映し出され、不思議な物体を見たという目撃情報が寄せられる。

インディアナ州のある町では電気技師ロイ(リチャード・ドレイファス)が、この一帯に起きた停電を調べるため車を走らせていた。そこへこの世のものとは思われぬ眩いばかりの光。ロイはこの光を追いかけるうちにUFOらしき物体を目撃する。やがてロイは怪光に夢中となり、会社はクビ、妻ロニー(テリー・ガー)と子供達には逃げられる始末。それでもロイは怪光の謎を解こうとますます奇怪な行動を取る。やがてロイの頭の中にはある山のイメージが浮かび、それがワイオミング州にあるデビルズ・タワーであることを突き止める。毒ガス発生のため付近の住民に避難命令が下された山に向うロイ。彼がそこで見たものとは…


久しぶりに鑑賞。あら?こんなだったかしら?もっと荘厳でちょっぴり怖いイメージがあったのに、再見するとロイのとんでもない行動に目がいって、「かなりイっちゃったおじさんだなぁ。オヤジくさいけど、実はこの時30そこそこなんだよねぇ」と妙にシミジミしたり。ついでに意外とのんびりチックで再見時は30分もしないうちに睡魔に襲われるので、観終わるのに4日間ほどかかったり。

さすがに1977年の作品なんで、特撮とかはヘボいと言えばヘボいですが、宇宙人が地球を食い尽くしにきたヨッ!とか宇宙人との対決を描いてるワケではなく、単にUFOがきました。以上。みたいなカンジが妙に好き。だからナンなんだよって言われればそれまでですが。はじめて地球人が他の星の知的生命体と真正面からコンタクトを図るんですよッ!それだけで素晴らしくファンタジーぢゃないですか!感動ぢゃないですか!“音”を通して宇宙人とコンタクトを取ろうとするとこもイイ。コミュニケーション取れてるかは謎ですが。宇宙人さん達がどういう目的で○○したのかも甚だ謎ですが。しかし、あのリズムは1度聴くと耳から離れないコト必至。おこちゃまの時はあの音を発するとUFOが来るッ!とかなり真剣に信じておりマシタ。KOROちゃん夢見がちなおこちゃまでしたから。「火星年代記」とか「月に生きる」が愛読書でしたから。

今まで見たこともないものを目撃し、戸惑いながらも妙に心躍るカンジ。満足感と喪失感。未知なるものに遭遇するということは、それまでに得たナニかと引き換えにしなければいけない。いつまでもそこに止まってはいられない。ラストでロイが見せる笑顔。ラコームがロイにかける短い言葉にそんな複雑な心情が感じられて、切なくなってしまったり。

最後に登場した宇宙人さんは○○とまるっきり同じデシタ。
1977年/アメリカ/135分/監督:スティーヴン・スピルバーグ
CLOSE ENCOUNTERS OF THE THIRD KIND

「第三種接近遭遇」
アイ★ラブシネマTOPに戻る