ショコラ

おいしい幸せ、召し上がれ

フランスの小さな村。カトリックの古い因習を何よりも重んじるレノ伯爵(アルフレッド・モリーナ)が村長を務めるその村は古い伝統と因習に凝り固まっていた。そんな村に北風が冷たいある冬の日、赤ずきん姿の母娘がやってくる。どこか不思議な雰囲気のヴィアンヌ(ジュリエット・ビノシュ)と娘アヌーク(ヴィクトワール・ティヴィソル)。ヴィアンヌは「美食は罪」、「贅沢や快楽は大敵」がモットーである村でチョコレート店を開店する。ミサにも参加せず、シングルマザーのヴィアンヌ。しかも「断食」期間にチョコレート店を開店したとあって敬虔な信仰の体現者で村人にもそうあって欲しいと願うレノ伯爵は彼女に強い反感を抱く。

そんなレノ伯爵の思いをよそにヴィアンヌの明るく朗らかな人柄と彼女の作り出すチョコレートの美味しさとその不思議なパワーに魅了された村人たちは徐々に彼女を受け入れていく。ヴィアンヌ親子が村に根を下ろし始めたある日、村の川を下ってツィガーヌ(流浪の民)の一団がやってくる。ヴィアンヌとその一団のリーダー、ルー(ジョニー・デップ)はお互いに心魅かれあうが…


以前勤めていた会社で番長として名高いお姉サマがDVDを貸してくれたので観た。番長は真に番長なので断れるワケがない。キレイで気風のいい姉御肌、そしてコワイ番長でしたから。因みにその時、番長が貸してくれたのはこの作品と「トロイ」と「ライフ・イズ・ビューティフル」。…意外と番長は見た目に似合わず乙女ちっくだなぁと思った。デモ、KOROは小心者なので口が裂けても番長に「よッ!乙女ちっく番長!」とか軽口は叩けませんデシタ。というか、そんな軽口を番長に言える人は皆無。軽口=即死。

なんか番長のこと思い出したら冷や汗出てきた。まぁ番長のことはおいといて。ミーがロマンスもの観ちゃいましたヨ!愛のファンタジーですよ!実はロマンスものが苦手でどんなコトを書けばヨイのか判らず、番長ネタでお茶を濁そうとしましたヨ!…デモ、観ないと番長に「オモロかったやろ?感動したやろ?」と感想を聞かれた時に脂汗とか変な汁とか垂らす破目に陥るので観た。…意外と抵抗感がなかった。

ジュリエット・ビノシュが何故か可愛く見えますよ。彼女は出演作品がことごとくミーの守備範囲外だったりする。よくよく考えてみたら、はじめて観たかも。恐るべし番長パワー。しかしこの作品の時、彼女は36歳くらい?そんなに老け込む年でもないと思うけど、フランス人は老けて見えるのか?可愛いケド、おばちゃんとしか認識出来ない。まぁ正真正銘、くたびれて見えたキャリー=アン・モスより数倍ツヤツヤでしたが。デモ、やっぱりジョニデと恋仲になるのは違和感だなぁ。10歳以上年上に見える。実際はジョニデの方が1つ上なのに。

あ、またしても作品自体のことをほとんど書いてないよ。え〜と。なんかほのぼの系とみればいいのか神秘的とみればいいのか悩む。ヴィアンヌは不思議キャラのように扱われてるけど、単に言動が風変わりなだけで強い信念とかは感じられなかった。レナ・オリンが演じたジョゼフィーヌやジュディ・デンチが演じたアルマンドの方がKORO的には魅力的に映った。ヴィアンヌの作るチョコレートはどれもホントに美味しそうだし、あんな秘密のパワーがあるなら是非、食したいところですが。

人間にとって宗教とは?癒しとは?というのがこの作品のテーマのようだけど、あんまり伝わってこなかった。全体的にユルユル感は否めず。ラストもあれでいいのか?と思った。単にミーが不感症で荒んでるだけかもしれませんが。まぁジョニデが拝めたからいいか。出番少ないけど。あ、もちろん番長には「スウィーティな作品でした!正に美味しい幸せ、召し上がれっすね!」と述べマシタ。弱虫ッ。
2000年/アメリカ/121分/監督:ラッセ・ハルストレム
CHOCOLAT
2008.02.19記

「回春効果」
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