卒業

「ベン!」と叫ぶラストの彼女。あの感動をあなたの青春に捧げます。

大学を卒業したばかりの青年ベンジャミン(ダスティン・ホフマン)は、卒業祝賀パーティの席で出会ったロビンソン夫人(アン・バンクロフト)と不倫の仲に。しかし夫人の娘エレン(キャサリン・ロス)が現れ、その関係は次第に崩れていく。親の勧めで渋々エレンと付き合っていたベンジャミンだが、次第に彼女に惹かれてしまう。そんな2人に嫉妬したロビンソン夫人は、ベンジャミンとの関係を娘に暴露し…

アメリカンニューシネマ全盛の時代のせいでしょうか、妙に生々しい感触の青春映画でございます。ストーリーといい、キャラクターといい。しかしダスティン・ホフマン当時30歳。で、卒業ホヤホヤのチェリーボーイ役ですか?見えてしまうケド。ミーはキャサリン・ロスの強烈な垂れ目具合がどうにも苦手なので、どうしても彼女が可愛く見えません。なのでベンが惚れるのが判らない。しかし有閑マダムのロビンソン夫人役のアン・バンクロフト様、アナタは強烈な存在感でございます。ベンを誘惑するときの目つき、若い2人に嫉妬し、なりふり構わずわめき散らす時の迫力。下着姿もダイナマイト通り越してます。

なんだか青春映画のバイブルっぽい位置にあるような作品ですが、意外とKOROは笑える映画だと思ってます。ベンの突進振りというか勘違い度合いが。もうよく考えもせずガンガン突き進んでいく彼の姿はひたむきというよりも危ない元祖ストーカー?ってカンジ。そこにサイモン&ガーファンクルの歌う、せつなく美しいメロディが絡んでくると何故かベンの行動がステキに見えてきたり。数々心に残る映画音楽がありますが、ミーはこの作品の音楽が一番印象深いです。

有名なラストシーンも実は全然ハッピーエンドではなかったりするのも面白い。2人の笑顔は確かに満足気ではありますが、ほんの少しだけベンが見せる憂いのこもった表情。そこにこれからの2人の将来が暗示されているような気がしたのはKOROの深読み?
THE GRADUATE

「ベン役、最初ロバート・レッドフォードがオファーされてたとか。ミスキャスト」
アイ★ラブシネマTOPに戻る