ショーガール

ミュージカルのトップダンサーを夢見てヒッチハイクでラスベガスにやってきたノエミ(エリザベス・バークレー)。そんなある日、ノエミがストリップ・ダンサーとして働く三流クラブに最高級ホテル「スターダスト」で開催中のショー、“女神”で主演を演じるトップ・スターのクリスタル(ジーナ・ガーション)がスポンサーのザック(カイル・マクラクラン)と共に訪れる。クリスタルからノエミにつきつけられる屈辱的な命令。彼女は自身の肉体とダンスのセンスをとことん利用して、“女神”のオーディションに合格するが…


鑑賞後、とてつもなく気分が悪くなりました。ポール・ヴァーホーヴェンが監督ってことで気付けば良かったんですが、とにかくこれでもかっていうくらいエロいシーン満載。エロいのがイヤってワケじゃないです。無駄にあるから気分悪くなるんです。ノエミがプロデューサーに色仕掛けでせまるシーンの異常に長いことといったら、もう。ノエミの友人の衣装係の女性が○○○されるシーンも別にあんなにことさらこってり描かなくてもと。さらっと匂わせるっていうことは出来ないのですか?ってカンジ。いや、ヴァーホーヴェンにさらりと匂わせるなんて芸当はないだろうな。とことんエゲツなくが信条だからな。

異常なまでに力を入れた暴力&セックスシーンに比べてドラマ部分は?な展開です。グダグダな人物描写。理解しがたい言動。ある人物の突然ともいえる何の説明もない心変わりになんでやねん!と激しくツッコんだ。そして肝心のミュージカルショーの場面がまた今いち。豪華なセット、きらびやかな衣装、ノエミの完璧といえるプロポーション。ダンステクニックはKOROには判らないケド、ヴァーホーヴェン監督がエリザベス・バークレーのそのダンスの素晴らしさに惚れて、無名の彼女を大抜擢したそうですから、多分すごいんではないかと。デモ、全然ミーは惹きこまれなかったよ。

とにかくセット、衣装、ダンサーと揃っているにも関わらずショー場面は心躍らないのです。ショー部分もヴァーホーヴェン監督が演出したそうですが、それが原因?

文句ばっかり書いてますが、カイル・マクラクランが出てたのは救いかも。彼の端正すぎて不気味ちっくに見えるお顔が好き。彼はマニアックな映画でマニアックな役を演じるのが合ってると思うのでその点ではこの作品に出演したのは正解なのかも知れないケド、もう少し徹底的に彼のマニアックさを演出して欲しかった。

なんだか「コーラスライン」+「オールザットジャズ」の二番煎じに思いっきり暴力とセックスを混ぜたような後味の悪さばかりが目立つ作品。
1995年/アメリカ/131分/監督:ポール・ヴァーホーヴェン
SHOWGIRLS

「ラジー賞で6部門制覇という偉業を達成。監督ノリノリで授与式に登場」
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