スタスキー&ハッチ

1970年代に大ヒットした人気TVシリーズをアクション・コメディとして映画化。

カリフォルニア州ベイ・シティ・エリア。犯罪が多発する危険なこの街で刑事として働くスタスキー(ベン・スティラー)は優秀だが、仕事熱心な余りに融通の利かない男。オンオフを問わず、犯罪に大小はないと常に犯罪に目を光らせるスタスキーは変わり者扱いされ、4年間の間に相棒が12人も変わっていた。一方、やはり優秀でありながらアバウトで長いものには巻かれろ的性格のハッチンソン刑事(オーウェン・ウィルソン)、通称ハッチもかなり問題のある刑事。対照的な2人はある日、ドビー主任(フレッド・ウィリアムソン)に無理矢理コンビを組むことを命じられる。

正反対の性格の2人が向かった先はベイ・シティ海岸。打ち上げられた水死体の身元を探るうちに2人は富豪のビジネスマン、リース・フェルドマン(ヴィンス・ヴォーン)に辿り着くのだが─


元祖スタハチを猛烈に愛しているので思わず鑑賞。ベン・スティラーの尋常でないスタさん激似のルックスにまず驚く。左手小指のリングまでしっかり真似てる上にアンタ、走り方まで一緒じゃねぇか。ちょっと小首を傾げながら激走するベン・スティラーの姿に思わずポール・マイケル・グレーザーの隠し子なのか?と真剣に疑いましたわ。もうビンビンとオリジナル作品への愛が感じられますね。赤い稲妻フォード・グラントリノの登場も嬉しい限り。

ベン・スティラーの良き相棒であるオーウェン・ウィルソンがハッチを演じておるワケですが。金髪青い目は一緒だが、キャラがちょっと違うなぁと。ハッチはもっとクールなんだけどなぁ。怒った時の目はサイコーにセクシーですけどね。うむ、オリジナル作品を知らないと判らん小ネタだ。スマソ。ややハッチの人物設定には疑問だったが、劇中で“やすらぎの季節”をギターを弾きながら歌ってくれたのが、かなりツボ。もう往年のTVシリーズのファンにはたまらんですたい。

主演2人の息の合った演技もヨイが、何気に豪華な脇役陣も嬉しい。KORO的にはジュリエット・ルイスの登場が非常にツボ。あの可愛いのか可愛くないのか判らんファニー・フェイスがたまらんッ!貧乳なのもカワイイッ!スタイルがいまいちだろうと構わんッ。←全身全霊で褒めてるつもり

あぁ、いかん。興奮した。ジュリエット・ルイスを観ると見境がなくなっちゃうんだよなぁ。どう考えてもミーの好みのタイプの容姿じゃないはずなんだが、彼女は別格なのよねぇ。痛すぎる性格もファッション・センスも彼女の場合は慈愛の目で見つめてしまうわ。この作品では70年代ファッションがバッチリ決まっててステキでしたよ。役柄的には単にパンチパーマのヴィンス・ヴォーンの背中にサンオイル塗ってるだけのお姉ちゃんですケドね。

肝心のストーリー。刑事ものだがコメディよりなんでサスペンス要素はないに等しい。では、お笑いはと申しますと。冒頭はそこまで爆笑出来るシーンはなかったが、ウィル・フェレルが登場した辺りからKORO的にツボの連続。変態ヤローとのやりとりに爆笑。その後のスタさんの傷ついた表情が元祖スタさんとそっくりだったんで、思わず「うん、うん!スタさんは絶対こんな顔する!ハッチより実は繊細だもんねぇ」と感激しきり。

時代設定を1970年代にしたのも正解だったと思う。ファッション、音楽、インテリア。細部まで拘った70年代テイストに思わずニヤリ。バイカーズ・バーにしっかり「イージー・ライダー」のキャプテン・アメリカとビリーの扮装で乗り込むトコや挿入歌でエリック・クラプトンやエアロスミスの曲が流れて嬉しくなっちゃう。1970年代はKOROはしっかりおこちゃまだったはずなんだけど、妙にノスタルジック気分満載になりましたわ。

ラストのワンシーンもTVシリーズのファンとしては感動モノ。TVシリーズを観てない人でも、ニヤリとしてしまうサービス精神満載のショットではないでしょうか。

日本では劇場未公開でビデオスルーの作品ですが、決して面白くないからではないと思いますよ。オリジナル作品に特に思い入れがなくとも充分に楽しめるアクション・コメディ。
2004年/アメリカ/100分/監督:トッド・フィリップス
STARSKY&HUTCH
2010.02.21記

「ドラゴンのように振り向け」
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