007/ゴールドフィンガー

イギリスの金が密輸ルートで大量に国外に流出しているという情報を得た英国情報部はジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)にその犯人と目される大富豪ゴールドフィンガー(ゲルト・フレーベ)の調査を命じる。調査を進める内に金を愛してやまないゴールドフィンガーがある恐ろしい計画を進めていることにボンドは気付くが…

脂が乗ったショーン・コネリーのダンディさが映える007シリーズ第3作目。


「ゴ〜〜ルドフィンガ〜ッ」とシャーリー・バッシーの歌う主題歌が妙に耳から離れない作品です。歌だけでなく内容も素晴らしいですが。まず冒頭のボンドの登場の仕方が最高ですよッ。敵の目を欺く為に潜水マスクの上に鳥なんかつけてますから。ダンディーなボンドが鳥さんつき潜水マスク!一瞬目を疑いましたよ。これもQの発案なのか?とにかく出だしから釘付け。そして敵役のキャラがいいです。ゴールドフィンガーの大富豪の割りに妙にセコイとことか。女体に金箔塗りたくって殺したり(原作では何故金箔を塗りたくるのか、もっと克明に描写されてる)、捕らえたボンドを○○○でいたぶるシーンのサディストぶりとか。終始無言で、しかもニヤニヤしながらシルクハットでサクッとボンドガールを瞬殺するゴールドフィンガーの手下オッドジョブ(ハロルド坂田)のキャラもヨカですなぁ。

あぁ、デモお色気度は低めかも。ボンドガールがあっさり死ぬし、プッシー・ガロア(オナー・ブラックマン)も名前の強烈さの割りに出番少な目だし。だから、彼女がボンドに心惹かれる辺りがちょっと説明不足。気の強そうな彼女がたったあれだけでボンドに○○るなんて、ちょっと疑問だわ。もっと激しく攻めなきゃ!それとボンドは自分の車を抜いていく女性に出会うと任務を忘れて追いかけてしまう性癖はこの頃からある模様。

前作の「ロシアより愛をこめて」も素晴らしいですが、この作品は007シリーズの色んな要素が詰まった正に原点ともいえる作品かも。魅力的な悪役、数々の秘密兵器。ボンド・カー、アストンマーチンDB5の登場も嬉しいワ。ボンド・カーの機能を自慢気に説明してるQと007の会話も面白い。適度なユーモア、そして最後の一騎打ち。ショーン・コネリーもボンド役が板についてきて終始、余裕の演技だし。ケン・アダムによるゴールドフィンガーの屋敷内やフォートノックス内部のセットも素晴らしいデス。
1964年/イギリス/109分/監督:ガイ・ハミルトン
GOLDFINGER

「’53年もののシャンパンは3度以下に冷やして飲め。ビートルズは耳栓して聴け」
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