007/オクトパシー

走る列車上でのアクション、飛行機上での死闘。スタントシーンが冴え渡る007シリーズ第13作。

中南米の某国。軍事基地に潜入したジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)は敵の罠に落ち、捕らわれの身となるが一瞬の隙をついて小型ジェット機アクロスターを奪い、脱出に成功する。一方、東欧に潜入中の009が瀕死の重傷を負いながらもイギリス大使館に逃げ込み、そのまま息を引き取る。彼の手から転がり落ちたのはロシアの秘宝“ファベルジュ・エッグ”。鑑定したところそのエッグは贋物と判明。本物はロンドンで競売にかけられることになっている。このエッグの出所はどこなのか?何故、009はエッグを命がけで運んだのだろうか?事件の真相究明をM(ロバート・ブラウン)より命じられたボンドの前に現れたのは大富豪カマル・カーン(ルイ・ジュールダン)。カマル・カーンを追ってインドに向かったボンドはオクトパシーと名乗る謎の女性の存在を知る。オクトパシーをも巻き込んでカマル・カーンが画策する陰謀とは?


けっこう昔に観たんだよなぁ。はじめて観た007シリーズがムーア・ボンドということもあるせいかミーはコネリー・ボンドよりもムーア爺のボンドの方が親しみが湧いちゃうんだよなぁ。ま、要はおバカ度が高い方がお好みってコトでしょうが。そういうワケでDVDでアルティメット・バージョンが発売されたので迷うことなく購入。デモ。ジャケットがいかん。オクトパシー役のモード・アダムスが限りなく間寛平顔。若しくはスティーヴン・タイラー顔。KOROちゃん激しく困惑。ボンド・ガールっつ〜よりボンドおばちゃんじゃねぇか?やや腰が引ける。ついでに昔、観た時は「なんかユルいなぁ〜」とか思ったような気がする。しかし勇気を振り絞って再見。そしたら、アナタ。これがオモロイんですよ!おバカ度もかなり高いが冒頭から手に汗握るアクション満載ですよ!ムーア・ボンド作品はけっこう命がけの生身スタントが多いことでも有名だけど、この作品のスタントもスゲェ。あ、一応判ってるとは思うけどもムーア爺はなんにもしてないですよ。ムーア爺は自他共に認める運動音痴ですから。そんなコトはどうでもヨイ。とにかくスタントがスンバラシイんですよ!アンタ、命惜しくないのかよ!捨て身過ぎるぞ!みたいなスタントがてんこ盛り。

アバンタイトルもイイよ。いきなり色っぽいお姉ちゃんが登場してパンチラだし。アクロスターと小型ミサイルの空中チェイス。格納庫をギリギリですり抜け、なにごともなかったかのようにガソリンスタンドに立ち寄るボンドに吹きマシタよ。ムーア・ボンドのこういうウィットに富んだトコがたまらん。そしてメイン・タイトル。リタ・クーリッジの歌う「オール・タイム・ハイ」がいいねぇ。一転、舞台はベルリンへ。ピエロが森の中を必死に逃げていく。背後からは怪しげな男が。金網を乗り越えようとしたピエロの背中に突き刺さるナイフ。川へ転落したピエロはどっこい死んでなかった。瀕死の重傷を負いながらも最後の力を振り絞り、イギリス大使館へ逃げ込む。部屋に倒れこんだピエロの手からはロシアの秘宝“ファベルジュ・エッグ”が転がる。なんとこのピエロは009ですよ!しかしピエロの格好で死ぬわ、「ワールド・イズ・ノット・イナフ」では暗殺に失敗するわで009はいいとこないな。

カマル・カーンを追ってボンドがインドに向かってからはさらにヒート・アップ。最初は「007がインドに?なんかミスマッチじゃね?」と思ったワケですが。現地の諜報員が蛇使いに扮しておったワケですよ。その諜報員がボンドへの合図として笛でお馴染みのテーマ・ソングを吹いちゃうんですよ。クソッ見事に007映画じゃねぇか!その後のウダイプールの街中で繰り広げられる輪タク・チェイス、カーンの宮殿内での攻防。息もつかせません。ついでにお笑い精神も忘れないトコロが素晴らしい。やがて辿りつくオクトパシーの館。あれ?間寛平顔じゃねぇぞ?やや細身でセクシーダイナマイッ度は低いがけっこう、べっぴんさんじゃねぇか。ついでにオクトパシー美女軍団が粒揃いじゃねぇか。うむ、眼福。ムーア・ボンド作品は無意味にお姉ちゃんが大量投入されるコトが多いんだけど、当作品はその中でも一番ではないかと。ボンド本人よりもオクトパシー美女軍団の方が活躍しているんではないかと。当作品のボンドはどっちかというと逃げ回っている印象の方が強い。ついでになんかマヌケ。いきなりワニの被り物だし、カーンの宮殿では○○○りに遭うわ、ヒッチハイクすればアンポンタンそうな若者にからかわれるわ、○エ○やゴ○○のカッコまでしちゃいますからね。

クライマックスのサーカス列車の屋根で繰り広げられるアクションがこれまた素晴らしい。このスタントシーンを担当したスタントマンが足に怪我しちゃったとか。大事に至らなかったのは不幸中の幸いですが、それほどにギリギリアクション。飛行機の両翼でのアクションもスタントだぜ。スゲェよ!

あ、そうそう。悪役も素晴らしいよ。ルイ・ジュールダンが紳士だねぇ。スマートだねぇ。洒落てるねぇ。え?この時、既に60歳過ぎ?ウソッ!全然若いぞ。ムーア爺より若く見えるぞ。彼が「オクトパシー、んん〜オクトパシー」と悩ましげに囁くシーンがたまらなく好きだ。

モード・アダムスはシリーズ中、唯一の二度ボンド・ガールを演じた女優(黄金銃を持つ男に出演)なワケだが、二度も出るほどイイ女か?第一オクトパシー役にはもっとお色気ムンムンのお姉ちゃんの方が相応しくないか?という若干の疑問は残りますが、オクトパシー美女軍団が活躍するし、なんとあのQがシリーズ屈指の大活躍ぶりを披露してくれるのでムーア・ボンド作品の中でもお気に入りの作品デス。
1983年/イギリス/130分/監督:ジョン・グレン
OCTOPUSSY
2008.12.31記

「やたらボンドが叫ぶ作品でもあった。ムッハ〜!とかア〜アア〜とか」
アイ★ラブシネマTOPに戻る