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チャッキーの恋

我が妹は一途です。異常なまでに一途です。そして少し、いやかなり男性の趣味が変です。変というか一貫性というものがないというか…。

普通好みってありますよね。背が高くって〜痩せてるケド、筋肉質で〜、そしてちょっと冷たいカンジなんだけど目がセクシーな人★とか。いえ、別に私の好みじゃないですよ。私は温室で育ったようなカンジの方が好きです。ま、それは置いといて。

とにかくチャッキーは一般人には理解しがたい基準で人を好きになります。まず小学生の頃。その当時のチャッキーのアイドルは近藤マッチ。

好きになった理由はといいますと、「ギンギラギンにさりげなく」を歌ってるマッチが“ギンギラギンにさりげなく〜さりげなく〜生きるだけさ〜♪”と歌ってる時に音を外してたのを観て好きになったそうです。なんでやねん!

それからのチャッキーは凄まじいモノがありました。おこづかいの全てを「明星」、「平凡」(あ〜懐かしい)というアイドル雑誌につぎ込み、マッチの記事は全て切り抜き、部屋はマッチのポスターだらけ。もちろん「ただいま放課後!」や「金八先生」も欠かさず観ます。そしてマッチのシーンになると「演技がクサイ〜、ス・テ・キ」と前後の文章のつながりに疑問を抱くしかないような言葉をつぶやきながら、身悶えます。身悶えてる小学生ってのも妙ですケド。

映画「ハイティーンブギ」も観に行き、マッチの相手役だった武田久美子に異常な憎悪を燃やしていました。帰宅後、暗い顔で「ねぇ、丑三つ時って何時頃?」と聞かれた時はマジでビビリました。

しかし一途なチャッキーですが、ある日突然熱が冷めます。マッチの次に愛を捧げたのはデヴィッド・ボウイでした。マッチからデヴィッド・ボウイという変わり方がよく判りません。やはり全てをつぎ込むチャッキー。銀行のキャッシュカードの暗証番号さえデヴィッド・ボウイにちなんだ番号に変えるほどボウイ一色。本気で自分が子供を産んだらボウイの息子と同じ名前にすると言っていました。ボウイの息子はたしかゾウイって名前だったと思います。ゾウイ…。どんな字を当てる気だったのかしら。憎威か?

ちなみにデヴィッド・ボウイを好きになった理由は笑った時おばあちゃんみたいな顔になるからだそうです。やっぱり判りません。私が凡人ってコトでしょうか?

その後、ビートたけし(彼がCMに出てた仁丹に手紙を書き、山のような仁丹とビートたけしのポスターを送ってもらってた。ちなみに仁丹は私が半ば強制的にいただきました)、たまのなんとかっていう人とチャッキーのアイドルは変わっていきます。たまですよ、たま!今日人類が〜♪のたまです。その中の柳ユーレイみたいな名前の人。名前だけでなく容姿も似てた気がするケド。そして同じ部屋だった私はたまのポスターと切抜きと延々と流されるたまの怪しい音楽に包まれるのでした。危うくたまのファンになりかけました。

芸能人ではなく普通に人を好きになる時も好きになる理由が変でした。目をみないでしゃべるトコが好き!とか、ハキハキしゃべらないトコがたまらんとか。どんな理由やねん。

まぁおかげで姉妹で同じ人を好きになり骨肉の争いを繰り広げるなんてドラマはありませんでしたが。今のチャッキーのアイドルは誰なんだろうにゃ〜。